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  • 執筆者の写真りんく 咲花

柄違い


「新作を出してもメッシュが同じで柄違いでは食指が動かない」というご意見を頂戴した。

着物は型がほぼ決まっているのでなかなか難しいところではあるのだけど、帯結びの形を変えるとか小物をつけるとか変化をつけてほしいということなのだろう。


買う側の希望は自由なのでそれは良い。

でも柄違いを作るのがほんの片手間と思われるのは心外だ。無地ベースがある単純なカラバリは別として、着物柄を新しく誂えるのはメッシュを新しく作るより工数がかかるのである。


市販素材は商用利用OKとあってもそれ自体が商品の価値を生む利用には使えないことが多い。なんちゃって牡丹柄、桜柄1つ描くだけでも数日かかる。今はSL利用のために個人的に権利を買った(安くない)市販素材と自作手描きの組み合わせでなんとか凌いでいる状態だけど、完成度の高いテクスチャを作ることを諦めたくなくて日々あがいてる。


そこに柄違いは価値がない的な発言が出てしまうと作り手側も「関係ないですね、好きなものつくりますよ、いやなら買わない選択できますよ」と言って良いのだろうか。


海の向こうで作り手が悲鳴を上げて長文感想文をSLメディアに送ったらしい。曰く、SLの作り手は不当な扱いを受けていると。それに対していろいろな意見が出ていて興味深い。ああこの人はそう考えるのだなと意見一つで相手を判断するのは失礼かもしれないけど。


SL製作を自営と考えるなら誰かのためなどと思わず売り上げアップの策を取るのが正解であろう。SL市場に魅力がないなら撤退もありだろう。


逆に売り上げを目指さない作り手は店舗があってもただの趣味の人なので買い手の意向は余力があれば聞きますよ程度で自分の意向第一で良いはずだ。海の向こうの某氏に少し同情しつつ、お互い軸を持とうよと思うのだった。

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